四季折々たくさんの自然の恵みをいっぱい受け、自然と共にオリーブを育てています。オリーブ畑の周りでは、たくさんの動植物が農作業の合間に楽しませてくれるオリーブ畑の1年間です。

3月

暖かくなるにつれ、根っこや新芽が動き出す時期で、土筆が顔お出し、すももの花が咲き始める季節です。

オリーブの樹は葉っぱに栄養を貯め越冬するので、気温の様子を見ながら剪定作業を始めます。剪定作業は、遅くても4月の後半に終わらせるようにします。施肥や定植この時期です。

草を生やしながらの園地を管理しているため、少し早めの2月下旬から3月上旬にかけて施肥をします。

オリーブの樹が動き出すと、病害虫も動き始め、大敵であるオリーブアナアキゾウムシ1回目の防除も3月下旬から4月上旬に行います。

4月

気持ちいい陽気の日が増え、適度な雨が降り始めると、草が元気にぐんぐん伸び始め、草刈りのシーズン到来です。オリーブ畑の周りで、ワラビ摘みやタケノコ堀も楽しみのうちの一つです。

草払い機やハンマーナイフモアで草を刈り取っていきます。樹の周りは手作業で草抜きをしながら、オリーブアナアキゾウムシ食害なども1本1本見ていきます。

それと同時に、旧葉は濃い緑色になり、新梢もどんどん伸びはじめきれいな黄緑色がきれいオリーブ畑です。

5月

オリーブ畑の農作業も長袖から半袖に替わり、紫外線もきつい季節になります。野苺摘みなど楽しい季節でもあります。

花芽がどんどん育ち蕾も大きくなり、開花が待ち遠しい季節になります。春雨も終わり雨の降らない日々が続くと、灌水チューブで灌水を行います。鉢植えで育てている樹は、土が乾かないよう特に注意して灌水を行います。

オリーブ畑やオリーブの品種によって1週間ぐらいのズレはありますが、5月下旬から6月上旬に満開になります。丁度、梅雨入りするかしないかの時で、開花中の雨は心配になります。

6月

曇り空の多い梅雨の時期になり、オリーブ畑の作業の合間を見ながら、田んぼに田植えもしていきます。6月下旬になるとすももの実も熟れはじめる季節です。

開花結実した小さな幼果が生長する大切なとき、降水量を確認しながら灌水を行います。また下旬から7月上旬になってくると梅雨前線の活発化や台風接近により大雨や強風による倒木など、注意しながら排水や杭の強化などの対策を行います。

7月&8月

梅雨が明けると、暑い夏がやってきます。入道雲がもくもくと出てくるオリーブ畑です。

暑さとの戦いながら、2回目の草刈りを始めます。草刈りが終わった畑では、灌水チューブを設置し、灌水の準備をしていき灌水を始めます。

結実した幼果もだんだん大きくなり、目立ちはじめます。茶褐色のような黒ずんだ幼果を見付けると、すぐに樹から離してあげます。

炭疽病の可能性があると考え、他の果実に移させないためです。また、7月中旬にオリーブアナアキゾウムシの2回目の防除を行います。

6月下旬から9月下旬は、台風の季節となり大雨や強風が心配な季節、そしてその対策を行っていきます。

9月

残暑厳しい季節…、いよいよ収獲に向けて準備していく時期です。搾油場や選果場の準備も始まります。

8月下旬から9月上旬に、点滴ホースを片付け3回目の草刈りを始めます。3回目のオリーブアナアキゾウムシの防除を行います。下旬から10月上旬にかけて、小さな苗木では大きな被害がでてしまうはまき虫の食害に注意をする時期です。

いよいよ搾油場では、搾油機の試運転やステンレスタンクの洗浄などオリーブオイルを搾油する準備を始め、選果場では、大きな机やコンテナなど選果をする準備を始めます。オリーブ果実の熟度を見ながら、いつから初摘みを始めるかの判断も大切なことです。

コンテナや三脚脚立など、収獲道具のチェックと準備もしていきます。品種により、中旬から下旬にかけ初摘みの季節となります。

10月&11月

大地の恵みをいっぱい受け、たくさんの農作物が収穫の時期を迎え、1本~5本育てているレモンや柿の摘みとります。もちろんオリーブの摘みとりも忙しい季節を迎え、10月中旬にはみんなの田んぼの稲刈りをします。

いよいよオリーブ畑も大忙しになり、たくさんの農ふたちが全国から手伝いに来てくれ、搾油場や選果場、オリーブ畑もにぎわいます。雨の様子を見ながら、オリーブオイル用の果実を摘みとりを行うのか、塩水漬け用の果実の摘みとりを行うのかを、その日その日で判断していきます。オリーブ果実は鮮度が大切です。摘んだら急いでオリーブオイルやオリーブの塩水漬けにしていきます。
オリーブオイルの搾油は『オリーブオイルづくり』のページをご覧ください。

オリーブの摘みとりが落ち着く11月中旬から下旬には、少しばかりの柿やレモンの摘みとりです。

12月~2月

12月にはいると、だんだんと日が短くなりオリーブたちも越冬の準備です。

日に日に気温が下がり、オリーブたちも休眠期を迎え越冬していきます。来秋のために搾油所や選果場の片付けや大掃除をしていきます。

幼木の時は、冬に少し幹が動いているので、結束紐を交換したり、杭の打ち替えをしたりします。蛎殻肥料や発酵牛糞堆肥をあげ、防草シートを敷いたり、オリーブ畑の環境を整備していくのも寒い冬の間です。

夏に農ふたちで頂く麦茶の自給のため、麦もを蒔いていきます。冬至には、寺の下オリーブ畑にある1本の柚を摘みとります。
1月下旬から2月上旬にはアスパラガスも顔を出し始め、梅の開花が楽しみな季節です。